こんにちは、白倉恵美です。
手話講師として活動するようになってから、 「どうしてこの道を選んだんですか?」とよく聞かれます。
そのたびに思い出すのが、手話を始めた当初の“葛藤”です。
私は聴者です。耳が聞こえます。 だから最初は、手話を使うことさえ「これでいいのかな」と戸惑っていました。 ましてや、「教える」なんて、自分には到底できるとは思っていませんでした。
ろう者の世界に勝手に入り込んでしまうような、そんな気がしていたんです。
でもある日、耳の聞こえないご夫婦と出会いました。 一生懸命覚えた手話で話しかけたそのとき、 一言が通じて、ふっと相手の顔がやわらいだんです。
その嬉しそうな表情を見た瞬間のあたたかさを、私は一生忘れません。
「もっと知りたい。もっと伝えたい。」 その気持ちが、恐れを超えて動き出すきっかけになりました。
そして生徒さんからのある一言がきっかけで
「私にもできることがあるかもしれない」と。
更には「聴者の私が同じ母語でお伝えする必要がある」と”確信”になりました。
とはいえ、そこから順調に進んだわけではありません。
手話のルールも、ろう文化も知らず、表面的な学びに限界を感じていた時期もあります。
私が変われたのは、
・今まで信じていた学び方を完全に変えたこと
・「これを達成したい」という明確な目標に出会えたから
その一歩を踏み出す最初の目標が、私にとっては“検定合格”というものでした。
そしてスモールステップでの確実な挑戦でした。
人はなんとなくでは行動できません。「これを叶えたい」強い意志が人を動かします。
そのモチベーションが鍵となります。
そして日本はまだまだ資格社会です。
検定という明確なゴールがあることで学びは“趣味”から“技術”に変わり自信がついていきました。
今、私が講師として伝えられることはすべて、 あのときの不安や葛藤があったからこそ手に入ったものです。
だから私は、今手話を学び始めた方にも、こう伝えたいのです。
「今は自信がなくても問題ありません。学び方と目的さえ間違えなければ、必ず自信がつく方法があります」
—
次回は、「講師になる前と後で、見える世界がどう変わったか」についてお話しますね。
楽しみにしていてください。
今日も暑い日でしたね。お疲れ様でした。
自身の頑張りが一歩踏み出す勇気をもたらしますように
心から応援しています。
Emi Syuwa Space代表:白倉恵美
コメント